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前の記事でずっと孤独だといったが少し訂正したい。孤独ではなかった時間は僕には何度かあった。その中でも一番心に残っているのは、ちょうど葉っぱが赤色になるこの季節の話だろう。

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あの時間は、孤独じゃなかった。一人じゃなかった。本当に本音を話せたかは覚えていないし、少しは理解し合えたのかも今となっては確認しようがないけれど、信じられる人が近くにいる。それは確かに幸せなことだった。満たされていた。

でも、ある時を境に会わなくなった。そして僕は信じられなくなってしまった。また一人になるのが怖かった。一方的にLINEを送った。どうすればいいのか分からなかった。バカだった。誰よりも近くにいるはずなのに、果てしなく遠くに感じた。最後の最後の別れ際に「また一人か」と僕はボヤいた。

 

この季節がくると寂しくなる。暖かさを知らなければ、もしくは全部誰かに話せてしまえる人なら、それか新しい人を見つけられたら、こんな文章を書くこともなかったのかもしれない。自分の欠陥を心底恨みながら今日も生きるほかない。